【生活】男性の育児休暇取得について
私は半年間、育児休暇を取得しました。
この記事を書いている今現在も育休中です。
育休を取る前はどうしようか本当に悩みました。
自分のキャリア形成にどう影響するのか、育休期間中は給付金で生活していけるのか、周囲からはどのような目で見られるのか等々です。
そこで、今回は私が育児休暇を取った理由やメリット・デメリットを紹介していければと思います。
育児休暇を取得しようか迷っている男性のお役に立てれば幸いです。
1 日本の男性は世界一家事をしない
令和2年版男女共同参画白書(概要)によると、家庭で1日に女性が家事・育児・介護に費やす時間は約7時間半、男性が負担する時間は約1時間半ほどだそうです。
女性は男性の約5倍は家事・育児・介護に時間を費やしていることが分かります。
もちろんあくまで平均ですので、もっと家事をしている男性もいると思いますし、全くしていない男性もいると思います。
他の国はどうなのかな?と思って調べてみると、程度の差こそあれ、日本の男性の家事関連時間は先進国中最低の水準でした。
(参考)令和2年版男女共同参画白書(概要)
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/hyouka/k_42/pdf/s1-2.pdf
もちろん男性の方が女性よりも、そして他国と比べても平均就労時間が長いというデータがあります。
「外で働く時間が長いから、家の仕事はできなくて当然だよね。」という考えもあると思います。
特に奥さんが専業主婦の家庭では、「男は外に出て働く。女は家で家事・育児をする。」という意識が強いのではないかと思います。
私の育った家庭がそうでした。
父が一般企業に勤めるサラリーマン、母が専業主婦、私と弟の4人家族でした。
父は平日は一切家事や育児をしませんでした。
休日に、庭の掃除、買い物のために車を走らせる、たまに障子の張替えをする程度。
気が向いたときに(本当にごく稀に)、勉強をみてくれました。
母はもっと家事を手伝ってほしいとよく愚痴をこぼしていました。
家事にノータッチよりは断然いいと思いますが、母の視点から見るとやはりもっと家事や育児に参加してほしかったのだと思います。
たとえ専業主婦だったとしてもです。
私自身育児休暇を取り、疑似的に主夫を体験してみて分かったのですが、家事や育児には終わりがなく、本当に大変な仕事です。
2 私が感じた育休をとるメリット
家事や育児に時間を費やせる
家事や育児の分担を妻と相談しながら決めることができます。
うちの場合は料理と掃除が私、洗濯は妻、育児は二人で協力して行うことになりました。
料理も掃除もあまりできなかった私ですが、少しづつできるようになってきました。
そして、夫婦で家事の分担を決めたなら、お互いの仕事に口を挟まないことがよいと思いました。
家事に慣れている主婦にとっては、効率の悪い夫の仕事ぶりを見て色々と口をはさみたくなると思います。
そして、慣れないながらも頑張っている仕事にダメ出しされると結構腹が立つものです。
分担を決めるときには、お互いの家事については口を出さない。お互い一任するという約束をあらかじめしておくと良いと思います。
平日昼間に外出できる
育児休暇の利点の一つに平日昼間に外出できるということです。
買い物にしてもレジャーにしても平日の方が圧倒的に人が少ないです。
予防接種も妻と一緒に連れていくことができます。
特にコロナ禍の中では、人の少ない時間帯に外に出る用事を済ませることは感染症のリスクを低くします。
土日休みの人にとっては大きな利点だと思います。
心と体に余裕が生まれる
仕事のストレスが無くなり、毎日イライラすることがほとんどなくなりました。
夜泣きで子どもに起こされることはよくありますが、それでも睡眠も十分にとれるようになりました。
日々の会社での仕事に、身も心も随分すり減っていたんだなぁと感じました。
日本人は働きすぎなのかもしれませんね。
3 私が感じた育休をとるデメリット
職場復帰後の心配があります。
全くない方もいらっしゃると思いますが、私の場合は上司からの嫌がらせ(パタニティハラスメント)が心配です。
何せ、育休取得を申し出たときにはすでにあったので( ゚Д゚)
4 私が感じた育児休暇を取得する際に注意すること
育児休暇を取得するにあたって、経済的に日々生活していけるのか?という疑問があります。
そこで、私が感じた注意しなければいけないと思う点が2つあります。
お金が入るのは、2ヶ月後から
育児休暇中の月ごとの給付額は、「休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6か月経過後は50%)」により、算出されます。
平均して月額15万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額10万円程度、6か月経過後の支給額は月額7,5万円程度と厚生労働省のHPから確認できます。
また、育休中は社会保険料が免除されるため、休業前賃金の実質8割が保障されることになります。
ただ、この給付は育休を取得してから2ヶ月後から始まります。
最初の2ヶ月間は無収入です。
なので、無収入でも2ヶ月間は生活できる貯蓄がないと大変なことになってしまいます。(;'∀')
育休の申し出は早めにする
申し出の期限は1か月前までですが、会社には早めに言うのが良いと思います。
大抵の会社が男性の育児休暇取得を想定していないと思うからです。
次年度の人事で恨まれないようにするためにも。決めたらすぐに伝えるのがいいです。
私の場合、当初育児休暇を取得するつもりはありませんでした。
収入がそれほど多いとも言えず、家のローンもあり、これから子育てにお金がかかることを考えると、働かなくてはと思っていたからです。
しかし、家事にも育児にも積極的に関わりたいという思いがありました。
そのため、来年度の人事に関する面談で、上司に負担の少ない部署に異動を申し出ました。社員が多い職場で、それは可能だと思われました。
しかし、あっさりと断られてしまいました。
上司いわく、「異動しなくても育児はできる。会社の都合を考えるように」。
現実は厳しいです。
男性管理職、女性でも子育てを経験していない管理職は、男性の育児や家事の参加や、育児休暇の取得に理解のある人は少ないのではないかと感じました。
ライフワークバランスを考えると、今の業務は厳しすぎます。
家にはほとんど寝に帰るようなものです。
「異動させてもらえないのであれば、育児休暇を取ります」と、私は半ば強引に育休を取得しました。
上司にはかなり圧をかけられました。
決して円満に育児休暇を取得できたわけではありませんでした。
しかし、今は家庭のことをしっかり考えるべきだと思いました。
社員の希望があれば、会社は育児休暇を認めなければなりません。
初めから育休を取るつもりでいれば、円滑に話を進められたのではないかとも思います。
育休明けにまた、どのようパタハラ・パワハラが待っているのか今から心配です。
あはは(;´∀`)
5 育休中に注意したいこと
お客様休暇にならないこと
男性の育児休暇をリフレッシュ休暇と勘違いされている方がいます。
育児休暇を取得して家事も育児もせず、遊んだり、資格試験の勉強に時間を費やしている方々です。
もちろん奥さんはワンオペ同然です。
これは育児休暇の悪用です。
育休を取るのであれば、主夫になったつもりで家事も育児もしっかりすべきです。
女性は家事にこだわりがある
女性は家事に何かしらこだわりがある人がほとんどです。
それが掃除だったり、料理だったり、洗濯だったり、人によって異なります。
自分がやりたい家事よりも、奥さんがやってほしいと思っている家事を分担する方が感謝されます。
よく相談してみるとよいと思います。
ちなみに我が家では料理と掃除を私が担当し、洗濯や家計の管理を妻が担当しています。
育休はすごくない
男性の育休取得率は増加傾向にあるものの、全体の1割もありません。
そのため、育休を取ると、妻の友達、発達教室、近所の女性等々から「すごい」とか「うちでは考えられない」などと言われたりします。
なので、少し得意になってしまうかもしれませんが、大きな間違いです。
ノルウェーでは90%、スウェーデンでは80%、ドイツでも67%です。
また、男性が育児休暇を取らなくても夫婦二人で育児をするという意識が社会全体にあるそうです。
なので、「俺は育休を取って家事や育児をやってやっているんだ」などと決して思わないでください。
そのように思っていると、態度に現れたり、思わず口にしたりしてしまいます。
夫婦二人で子育てをすることが当たり前です。
6 結論
金銭的な余裕があるのであれば、男性も育児休暇を取るべきです。
女性は出産でダメージを受けた体に鞭を打って、家事や育児に奮闘します。
男性が家事や育児を負担することで、間違いなく女性は助かります。
また、わが子の成長を家族と一緒に見守ることができます。
首が座ったり、声を出すようになったり、寝返りができるようになったり。
この感動はプライスレスです。
育児休暇を取得される男性が増えたらいいなと思います。(*^-^*)